Photo By iori@geckoholic 2018-08-04
ホワイトアンドイエロー(White and Yellow)はヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)のモルフの一つです。
英名のWhite & Yellowを略し、W&Yと略される事があります。
ホワイトアンドイエローの作出者
ホワイトアンドイエローはヒョウモントカゲモドキの繁殖が最も盛んなアメリカではなく、東ヨーロッパのベラルーシで作出されたモルフです。
多くの単一モルフは作出したブリーダーが誰か調べれば解るのですが、ホワイトアンドイエローはベラルーシの何というブリーダーが発表したモルフなのか不明です。
ホワイトアンドイエローの特徴について
ホワイトアンドイエローは「エニグマに似た表現で、且つ神経症の無いモルフ」と発表され一躍人気のモルフとなりました。
神経症が無くエニグマに似た表現という事で、エニグマで作出されたモルフはホワイトアンドイエローで置き換える動きがブリーダーに広まりました。
しかし現在ではホワイトアンドイエロー・シンドロームと呼ばれる、ホワイトアンドイエロー特有の神経症が確認されています(後述するホワイトアンドイエロー・シンドロームを参照)。
ホワイトアンドイエローの特徴は
- 幼体時は黄色又は白が強い個体がある
- 成長と共にスポットが出て来る
- 虹彩はエニグマと異なり通常の薄いグレー
- エニグマに似たランダムなスポットの散り方
- スポットはエニグマと比較するとやや大きく、数も少ない
- 体の側面や手足が白く抜ける傾向がある
- 背の中心線に沿って、ライン状に色が抜ける傾向がある
エニグマ同様、ランダムに散るスポットの具合等は遺伝すると言うよりは個体差と括られます。
ホワイトアンドイエローの遺伝について
ホワイトアンドイエローは顕性(優性)遺伝される事が確認されています。
しかしホワイトアンドイエローは実際には単純な顕性(優性)遺伝ではなく、共顕性(共優性)遺伝の可能性があります(実際には共優性遺伝するモルフは確認出来ていないのですが、詳しくは優性の法則と拡張のまとめを参照してください)。
ホワイトアンドイエローとノーマルを交配した場合、明らかにノーマルではないもののホワイトアンドイエローというには特徴が薄い個体が出現することが大半を占めるからです。
一方ホワイトアンドイエロー同士で交配すると、明らかにホワイトアンドイエローと言える個体が出現します。
この個体こそがホワイトアンドイエローのスーパー体と呼ばれる表現の可能性があります。
またホワイトアンドイエローは実は幾つかの異なる対立遺伝子が、全て遺伝した状態である可能性もあります。
(スポットが散る対立遺伝子A, 体が白く抜ける対立遺伝子B, 色が薄くなる遺伝子C, etc...が全て遺伝したらWhite&Yellowとされる可能性)
実際にブリードをしている方の中には、ホワイトアンドイエローは単純な顕性(優性)遺伝ではない気がすると仰る方がいます。
ホワイトアンドイエロー・シンドロームについて
エニグマのような神経症がない、とされていたホワイトアンドイエローですが2017年に神経症が認知されてきました。
ホワイトアンドイエロー・シンドロームはエニグマ・シンドロームと同じく神経症とされていますが、その症状は異なります。
ホワイトアンドイエロー・シンドロームの症状の特徴としては
- 上を向くように反り返る
- 首を上下に振る
というのがあります。
ただしエニグマ・シンドロームと違い、ホワイトアンドイエロー・シンドロームはホワイトアンドイエロー遺伝子から独立している為分離することが可能という事を海外のブリーダーが主張しています。
この事については異なる二つのシンドローム|とっとこのレオパ覚え書きに詳しく記載されています。
参考図書
ヒョウモントカゲモドキ完全飼育: 飼育・繁殖・さまざまな品種のことがよくわかる (PERFECT PET OWNER’S GUIDES)
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ホワイトアンドイエローのモルフ画像一覧
ホワイトアンドイエロー Photo By iori@geckoholic 2017/12/12
マックスノーホワイトアンドイエロー Photo By iori@geckoholic 2017/12/12
ホワイトアンドイエローレーダー Photo By iori@geckoholic 2017/12/11
ホワイトアンドイエローサイクスエメリン Photo By iori@geckoholic 2017/12/10