TUG Snow Eclipse Male Photo By iori@geckoholic 2018-02-19
TUGスノー(TUG Snow)はヒョウモントカゲモドキのモルフの一つで、The Urban Gecko社の作出したスノー系のモルフです。
TUGの読み方はタグとなり、タグスノーと発音されます。
ヒョウモントカゲモドキのモルフの中のいわゆるスノーと呼ばれるモルフで、体色から黄色を減少させます。
ヘビのモルフではスノーとは大抵の場合、アザンティック(axanthic)とT-アルビノコンボモルフを指します。
GEM/Mackスノーも黄色みの減少なのでアザンの一種と考える事も出来ると思われますが、恐らく歴史的な背景からアザンではなくスノーと名付けられています。
TUGスノーとGEMスノー
日本国内ではTUGスノーとGEMスノーは別モルフであると紹介される事が多いです。
ですがUS/EUではTUGスノーは恐らくGEMスノーのリネームであるというのが通説の様です。
ですが現在、TUGスノーとGEMスノーが同一のものではないか?という大本の情報は恐らく公開されておらず詳しい話はブリーダー間で口伝されている状態です。
よって信頼出来る引用元が無い以上、本サイトでは、恐らくリネームであるという通説があるという表現に留めております。
TUGスノーの遺伝について
TUGスノーは顕性(優性)遺伝するとされています。
共顕性(共優性)遺伝のマックスノーとは違いTUGスノーがホモ接合してもスーパー体と呼ばれる表現はなく、ヘテロ接合・ホモ接合共に見た目は変わりません。
スノーストームについて
マックスノーとTUGスノーは一定の確率で互換性を示し、スノーストームと呼ばれるスーパー体の表現をするとされています。
しかし前述の通りGEMスノーのリネームである可能性が高く、スノーストームというモルフ名を使用すべきかはブリーダーによって意見が別れます。
特徴
スーパーマックスノーとスノーストームは見た目では区別出来ないとされています。
またTUGスノーとマックスノーも明確に区別出来るだけの特徴的な差がないとされています。
こういった「見た目で区別するのが非常に難しい」モルフである上に、TUGスノーとして購入したペアからスーパー体が生まれてしまったという事例があるとされています(引用できる公開された記事は現在確認出来ていません).
つまり、
- 購入した個体が2体ともマックスノーであった可能性
- 購入した個体の内、1体がTUGスノーでもう一体がマックスノーであった可能性
- 実はTUGスノーとマックスノーは互換性がなく、購入した個体の内の1体又は両方がTUGスノーとマックスノーの両方の遺伝子を持っていた可能性
という可能性がある事になってしまいました。
見た目で判断出来ない以上、
- 間違えてマックスノーを出荷してしまった
- 繁殖する際、TUGスノーの棚に間違えてマックスノーを入れてしまった
等のミスを否定出来ない状況になってしまい、TUGスノーとマックスノーに互換性が本当にあるのか?という検証が非常に難しい状況といえます。
最後に
上述したような状況は、それでもTUGスノーというモルフの個体そのものが不当に貶められる理由にはなりません。
もしもこのWikiを見ている方がTUGスノーと出会い、その個体を気に入って購入したのであれば大切に終生飼育して下さい。
(このWikiを書いている筆者もTUGスノーエクリプスを飼育しています)
ですが遺伝的に非常に検証しにくいというのは事実です。
よって繁殖の際は組み合わせに気を使うと、将来より検証しにくいモルフという評価になってしまう事が防げると思われます。
参考図書
ヒョウモントカゲモドキ完全飼育: 飼育・繁殖・さまざまな品種のことがよくわかる (PERFECT PET OWNER’S GUIDES)
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