資源動物・家畜とは
一般的に家畜といえば農用動物のウシやブタ、ニワトリなどを思い浮かべる。しかし広義の家畜にはこれら農用動物にはじめ、伴侶動物であるイヌやネコ、実験動物であるマウスやラットも含まれる。さらに大きな解釈では、魚類のコイや昆虫のミツバチなども該当する。
家畜の定義
これまでの家畜の定義は以下のような2つがありました。
家畜とは人に飼われて馴れ、その保護のもとに自由に繁殖し、かつ人の改良に応じ、農業上の生産に役立つ動物である
畜産大辞典 初版(1966)人間が直接利用しえない形にあるか、又は利用価値の低い形にある物質及びエネルギーを、更に利用し易い形に換える動物であり、しかも農業経営に取り入れることができ、適当に人為的統制を加えることによって代々引き続き生産を挙げ得るものをいう
日本古代家畜史(1945)
この二つの定義では家畜の本質と側面をよく表現していますが、例えばペットとして飼養されているイヌやネコは含まれていません。
またエキゾチック・アニマルと呼ばれる爬虫類や一般的には珍しい動物も含まれていません。
なぜならこの二つの定義は「農業生産」に関わる動物に限定されているからです。
一方、
家畜とはその生殖がヒトの管理のもとにある動物である
野澤(1975)
この定義では農用動物に限らず、伴侶動物や実験動物も含んで説明可能です。
また家畜の本質を表現しており、本サイトでの使用する「家畜」の言葉の定義とします。
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